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グレン・グールド-天才ピアニストの愛と孤独-

映画「グレン・グールド-天才ピアニストの愛と孤独-」を観てきた。昔を振り返りながら書きたいと思う。

何かの本で、ゴールドベルク変奏曲は勉強の時のBGMとしていいらしい、という話を読んで、それから中古のレコード屋でゴールドベルク変奏曲を発見した。
チェンバロ演奏のCDで、それを聞いてたけどどうしても耳につく。
バッハの頃はピアノはなく、チェンバロが主だったと(確か)中学の音楽教師から聞いていたため、バッハが作曲した当時はこんな感じでゴールドベルク伯のために演奏されていたんだろうな、と思いをめぐらすように聞いていた(wikipedia見るとちょっと違うみたい)。
当時(今から8年前)からネットには慣れ親しんでいたわけで、どうやらグレン・グールドの演奏が定番だしすごいらしい、という話を見た。
当時SACD(Super Audio CD)という次世代CDの出始めの頃で、それを普及させるためのちょっとした無料冊子がそのCDを買った中古レコード屋には置いてあった。
それの影響でPink Floydを”The Dark Side of the Moon”を皮切りに聴き始めることになったわけだが、さておき、グールドの1956年発表のゴールドベルク変奏曲がアレンジを加えてSACD化されると聞き、それを買った。
Bach: The Goldberg Variations /Zenph Re-Performance
その内容たるや、グールドの演奏のマスターレコードからデータを抽出し、それから復元した信号で機械にピアノを弾かせ、それを5.1chで再録音したものと、グールドの耳があったであろう部分にマイクを仕込んで録音する、というもの。
SACDで高音質らしいし、そういう奇妙さが面白くて買って聞いた。
しかし、どうも馴染めない。
テンポが速いし、自分の中のバッハのイメージとは全然違うこのデビュー作が非常に高く評価され、グールドは一躍脚光を浴びることとなるのだが、なぜそうなのかが私には分からなかった。
あの若さと技術の高さ、という話を聞くも私には分からず。
1981年の録音もあると聞いてこちらはCDで聴いたのだが、こっちのほうがしっとりくるし好きだ。(今、これのSACD版が出ているらしい)
1981年のほうが落ち着いていて、躍動感こそ感じないものの完成に近い芸術のようなものを感じた。
丸みがあって、落ち着いた光があって。

なぜデビュー作があんなに評価されたのか。
そしてグールドは変わり者だったらしいというのもどこかで目にした、それはどうなのか。

それが分かる映画だったのが今日の映画「グレン・グールド-天才ピアニストの愛と孤独-」。
私はピアノは弾けないし、全然技術的なところは分からないのだがなぜあれほどまでに1955年の演奏が評価されているのか。
技術とは何か、それが分かった。
また、バッハの新しい解釈、というものがなんとなく掴めてきた気がする。
(しかしバッハ像というのが自分の中で確立できていないのでそれまでのバッハとは違う、と言われても説明できない)
グールドは作曲家に近づいて、分解し、分解したものを組み立てて、グールドらしい別のものを組み立てた、というような表現(原文とは違う)がしてあって、 なるほどな、と思った。
私生活、あれもへぇって感じだった。全然知らなかったので。
この3点が一番の収穫。
グールド自信の生涯についてはwikipediaさえ見てなかったのだがwどんな感じだったんだなぁ、とちょっと見えた。

ドキュメンタリー映画っていうのは見たことがなくて不安ではあったが、音楽の入れ方とか素晴らしかった。
また、確かにグールドは録音技術や映像技術なしにはあそこまで成功することはありえなかったろう。
よかったので是非見るといいと思うよ!

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